木島平小学校へおじゃまして
tae | member, tae18 2月 2013
金曜日は思いがけず、貴重な参観をさせていただきました。
本当にありがとうございました。
土曜日、日曜日と時間が経つにつれて、改めて田中先生と6年1組の皆さんの温かい人間関係が自分の中でよみがえります。先生、大人、こどもの壁を越えて、お互いを尊敬しあう関係。分からないことを分からないと言えて、あやふやなところ、抽象的なところを話しの中で掘り下げ、具体化し、ひとつひとつ丁寧に明確にしていっている。思い出すたびに、すごいなあ。と思ったり、私は、具体化していくことが足りない、仲間と大事な部分を共有する前に身勝手に動いてしまうこともあることが見え、まずは、金曜日に感じたことを想いながら動いてみようと思います。
神戸から帰って来て依頼、私は知らず知らず「学ぶことって?」とか「こどもの幸せって?」とかいうところで、出口のない迷路に迷い込んでいた気がします。帰宅以来、人との関係を妙にセンチメンタルにしていたところもあります。子どもが小さいころからずっと働いて来たことを言われると、そんなに悪いことをしてきてしまったのかなあ。と落ち込んだり。些細な事が胸に引っかかったりしていました。でも、金曜日の参観を思いだすうちに、ああ、私は自分の心に壁を作っているんだなあ。と、みえてきました。
皆さんが、私物視(親が子どもに対して)のお話をしていたとき、私は、「親が思うところの子どもを大事に想う気持ち」と「こどもが思うところの自分の親が自分のことを大事に想う気持ち」は、必ずしもイコールじゃないんじゃないかなあ。と思いました。一番怖いのは、大人が知らず知らず子どもが自分の物のような感覚になっていること。とも思いました。
しなのキャンパスのプリントを草川先生にお渡しした時、感想を聞かれ、上のようなことをお話してみました。そうしたら、「自分が6年生の時、どんなだったかなあ。と思うことも良いし、自分の子どもと照らし合わせて、一人をみるのではなく、全体として客観的に何を言っているのかなあ。どんなことが言いたいのかなあ。と言う風に授業参観すると、うんと見方が変わってくるよ」「発言する子には、それなりの意味がある。また発言しない子にも意味がある。なんでかなぁ。と思いながらみてごらん」というお話をいただきました。
ああ、大人としての責任と思っていたけれど、その前に人と人としての関係がある。と思いました。ぐるぐると迷路の中をさまよっていることに、ようやくブレーキをかけられるかなあ。という気がしています。
実際問題として、あの教室を訪れた人の多くが違和感を感じるそうです。小国先生ですら。
そんなはずない、子どもたちの話し合いがなにか変だ、泣いたり感情をそう簡単に出せるはずがない‥
山下先生も「すごいと思う反面、なんで飯沼先生なの?なんで羊なの?というすっきりしないところが根っこにある。」そう言っていました。
大人になるって言うことはずいぶんと汚れて、鈍感になって、すれっからしになることだと言うことはわかっているけれど、子どもたちが純粋に感情や気持ちを表現できるあの空間にいると、私は心を洗われる気持ちになって、なんだかとても自分が恥ずかしくなって、だからもう少し頑張ろうというエネルギーをもらってき
ます。素直になろうって自分なりにふりかえります。
でも、あの子たちの姿を疑って、斜めにみて、嘘くさいそう思うほど感覚が鈍くなってしまっているたくさんの人は、なんだか切ない気持ちになります。
小国先生にも伝えました。「うそって思うかもしれないけれど、本当の姿なんですよ。」たしか、アクシデントのとき、ももちゃんにもそんな話をしたかもしれません。それをももちゃんは、ちゃんとわかっていてくれましたけど。
でも最後に小国先生は「嫉妬なのかもしれない」そうおっしゃいました。子どもたちと田中先生が築いてきた日々の信頼の厚さ、直球勝負できる環境、そのほか諸々への嫉妬。確かにそうですね。子どもたちがどんなにお客さんを大切にしたとしても、それ以上になれない。
小国先生、いつまでも子どもたちの輪の中にいました。
きっと去りがたい気持ちだったのでしょう。
山下さんもぼそっと「ああ、嫉妬かあ、そうなのかなあ。」と。
「素直に・・」そうかあ。そうだあ。なんだか、スーッとします。
6年1組の皆さんへの憧れと、神出学園での小林先生のお話を胸に、張り切って、入居者AさんBさんの担当者会議に出席しました。・・・・やっぱり、というか、簡単にはいかないものでした・・・
AさんBさんご夫妻の認知症が進み、ハートネットへの帰り道が分からなくなる話題に及ぶと・・・
息子さん「(帰ってこないと)職員の方が探しに行ってくれるけれど、もう、外出しちゃだめって言ってもらっていいですよ」
米「帰り道が分からなくなったのかなあ?と心配になってお迎えに行くのですが、だいたいライフにいらっしゃいます。お買いものやお散歩も楽しみにしていらっしゃいますので、安心して外出できる方法を皆さんでお話していただきたいのですが」
ケアマネさん「もし、戻ってこれなくなっても、ここは施設ではないので、職員さんの責任ではないことを息子さんにも承諾していただきたいのです」
米「お散歩に出かけると、小さな草が生えているとか、あの樹の枝は独特の形をしているね。とか、私もハッとするような発見がたくさんあるんですよ」
息子さん「下ばっかりみて、周りの建物とか目印になるものを見ないから迷子になる。外出は控えた方がいい」
看護師さん「Aさんは、日展に出すくらい絵がお上手なんです。そうやって小さな花とか、自然のものを愛でる感性って大事にしたいと思うんです。外出は心配ですけれど、何か安心して外出できる方法はありませんか?」
よし!と思いました。ちょくちょく一緒に探しに行って下さる訪問看護師さんは、きっと何か皆さんに光を与えてくださる。と。
いろいろなお話が続く中、お食事面も心配なので、ハートネットのお食事を1日3食召し上がっていただく。そうすると、最低1日3回はご夫妻と職員がお目にかかる機会がある。ここから始めてみましょう。ということになりました。
難しさを感じたこと・・・それは利害関係があるから。何かあったとき、誰の責任か。がいつも問われてしまいます。そうするたびに、入居者から、1歩、1歩、と離れたところでいろいろな話がまとまっていってしまいます。ただ、入居者もいろいろな方との繋がりの中で生活をされていて、ご家族の事情などもある。そんなことを看護師さんに相談したら「その中でも、今の一番を一緒に探しましょう!」と。今の一番!